Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
と訊ねると、事務員は肩を聳やかして、こう答えたということである。「大抵は探偵小説ですよ」――と。それで良いではないか。日本の政治家たちは、掴み合いの喧嘩はするが、気のきいた探偵小説を読む人はあまりないらしい。コナン・ドイルが読めて、あの味がわかる人が多くなったら、日比谷の空気ももう少し寛闊聡明になるのかもしれない。その時は「銭形平次」などは、束ねて包んで、物置の中へ抛りこんでも怨みはない。
ムト金という代議士があった。四十年も前のことである、外交質問をぶって「英国のジェノア」といって、議場で哄笑を招いた男である。その勇敢なる代議士が、その頃の政友会の幹部室で、葉巻をくゆらしながら「この節の新聞記者は、無学で無知で話にならない、一つ国家が新聞記者の資格試験をやったらどうかね、ハッハッハッ」と太鼓腹をゆすって笑ったことがある。若い新聞記者であった私はフトその部屋に居合わせて、あまりのことに腹を立て「お言葉だが、新聞記者は無学で不勉強かはしらないが馬鹿じゃ勤まらない、それより先に、代議士の資格試験をしたらどうだ」とやった。ムト金代議士一句もなかったことはいうまでもない。