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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

皆んなここへ呼出してくれ」

「ヘエ――」

銭形の平次と気が付くと五十男はアタフタ小屋の中に駆け込みます。

後で解ったことですが、これが木戸番の三太。その声に応じて、ゾロゾロと出て来たのは、太夫元の権次郎、竹乗りの倉松、囃子方の喜助、それに女が二三人、朝といっても、かなり陽が高くなっているのに、思い切って自堕落な風を、ズラリと裏木戸に並べたものです。

「親分さん、何かよくねえことがあったそうで」

権次郎は四十男のしたたか額を撫でて、ヒョコヒョコとお辞儀をしました。

「全くよくねえ事だよ、桝屋の手代が殺されて、百両ばかり盗られたんだが、泥棒はこの小屋の庇から、空家の屋根を伝わって、桝屋の庇へおり、天窓をコジ開けて入っているんだ」

「ヘエ――」

「板庇が毀れて、木端が路地に落ちているから、その見当に間違いはねえつもりだ。ところで、この小屋の庇から、隣の空家の屋根までは一間半はあるだろう、あれだけ無造作に飛付ける人間は、ここに幾人居るんだ」

「…………」

権次郎は黙ってしまいました。その後ろに蒼くなって顫えているのは、竹乗りの名人倉松、地上三間あまりのところを庇から屋根へ楽々と飛移る芸当の出来るのは、軽業小屋の中にも、この男の外にはありません。