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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

中の様子は、先刻お品の口から聞いた通り、入口の四畳半に、血の海に浸った下女のお寅は、二十五六の慾の深そうな肥り肉の女で、あられもない姿で引っくり返っておりますが、引起してみると、後頭部をただ一と打ち、物の見事に打ち砕かれております。

「恐ろしい手練だ」

「ヘエ――、親分、やっぱり武家か何か、ヤットウの心得のある者がやったのでしょうか」

見張っていた、利助の子分が口を出します。

「いや、武家なら刀で斬るだろう。これは金槌か何かで力任せにやられたんだ。手際のいい鍛冶屋か何かの仕事じゃないか」

と平次。

「ヘエ――、じゃ町内の鍛冶屋を虱潰しに挙げてみましょうか」

「待ってくれ、そんな事をされちゃ物笑いだ。それよりお勢さんとやらはどこだ」

そう言う平次の声を聞いたものか、

「あら、銭形の親分さんでいらっしゃいますか、とんだお骨折で」

次の間から顔を出したのは、二十三四のちょっと凄いほど美しい女です。

「とんだ、気の毒だね」

平次はこの女に見覚えがあるような気がしましたが、どうしても思い出せません。それにしても、この器量で、この年配で本所の奥に洒落たしもたや暮しをしているのですから、いずれ物持の後家か、誰かの囲われか何かでしょう。