Japanische Klassiker mit Furigana
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しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Lesen Sie 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.525 Zeichen · 334 Bildschirme
遊山などもしない。時々採薬に小旅行をする位に過ぎない。ただ好劇家で劇場にはしばしば出入したが、それも同好の人々と一しょに平土間を買って行くことに極めていた。この連中を周茂叔連と称えたのは、廉を愛するという意味であったそうである。
抽斎は金を何に費やしたか。恐らくは書を購うと客を養うとの二つの外に出でなかっただろう。渋江家は代々学医であったから、父祖の手沢を存じている書籍が少くなかっただろうが、現に『経籍訪古志』に載っている書目を見ても抽斎が書を買うために貲を惜まなかったことは想い遣られる。
抽斎の家には食客が絶えなかった。少いときは二、三人、多いときは十余人だったそうである。大抵諸生の中で、志があり才があって自ら給せざるものを選んで、寄食を許していたのだろう。
抽斎は詩に貧を説いている。その貧がどんな程度のものであったかということは、ほぼ以上の事実から推測することが出来る。この詩を瞥見すれば、抽斎はその貧に安んじて、自家の材能を父祖伝来の医業の上に施していたかとも思われよう。しかし私は抽斎の不平が二十八字の底に隠されてあるのを見ずにはいられない。