Japanische Klassiker mit Furigana
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しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Lesen Sie 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.525 Zeichen · 334 Bildschirme
その七十一
云々の一節であっただろう。
その七十一
抽斎歿後第三年は文久元年である。年の初に五百は大きい本箱三つを成善の部屋に運ばせて、戸棚の中に入れた。そしてこういった。
「これは日本に僅三部しかない善い版の『十三経註疏』だが、お父う様がお前のだと仰った。今年はもう三回忌の来る年だから、今からお前の傍に置くよ」といった。
数日の後に矢島優善が、活花の友達を集めて会をしたいが、緑町の家には丁度好い座敷がないから、成善の部屋を借りたいといった。成善は部屋を明け渡した。
さて友達という数人が来て、汁粉などを食って帰った跡で、戸棚の本箱を見ると、その中は空虚であった。
三月六日に優善は「身持不行跡不埒」の廉を以て隠居を命ぜられ、同時に「御憐憫を以て名跡御立被下置」ということになって、養子を入れることを許された。
優善のまさに養うべき子を選ぶことをば、中丸昌庵が引き受けた。然るに中丸の歓心を得ている近習詰百五十石六人扶持の医者に、上原元永というものがあって、この上原が町医伊達周禎を推薦した。
周禎は同じ年の八月四日を以て家督相続をして、矢島氏の禄二百石八人扶持を受けることになった。