Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Lesen Sie 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.525 Zeichen · 334 Bildschirme
成善がその駕籠に乗って、戸田の渡しに掛かると、渡船場の役人が土下座をした。
優善が庶務局詰になった頃の事である。或日優善は宴会を催して、前年に自分が供をした今戸橋の湊屋の抱芸者を始とし、山谷堀で顔を識った芸者を漏なく招いた。そして酒闌なる時「己はお前方の供をして、大ぶ世話になったことがあるが、今日は己もお客だぞ」といった。大丈夫志を得たという概があったそうである。
県吏の間には当時飲宴がしばしば行われた。浦和県知事間島冬道の催した懇親会では、塩田良三が野呂松狂言を演じ、優善が莫大小の襦袢袴下を著て夜這の真似をしたことがある。間島は通称万次郎、尾張の藩士である。明治二年四月九日に刑法官判事から大宮県知事に転じた。大宮県が浦和県と改称せられたのは、その年九月二十九日の事である。
この年の暮、優善が埼玉県出仕になってからの事である。某村の戸長は野菜一車を優善に献じたいといって持って来た。優善は「己は賄賂は取らぬぞ」といって却けた。
戸長は当惑顔をしていった。「どうもこの野菜をこのまま持って帰っては、村の人民どもに対して、わたくしの面目が立ちませぬ。」
「そんなら買って遣ろう」