Japanische Klassiker mit Furigana
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しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Lesen Sie 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.525 Zeichen · 334 Bildschirme
と書した尺牘数通が遺っている。一時優の救援に藉って衣食するもの数十人の衆きに至ったそうである。
保は下宿屋住いの諸生、脩は廃藩と同時に横川邸の番人を罷められて、これも一戸を構えているというだけでやはり諸生であるのに、独り優が官吏であって、しかも此の如く応分の権勢をさえ有している。そこで優は母に勧めて、浦和の家に迎えようとした。
「保が卒業して渋江の家を立てるまで、せめて四、五年の間、わたくしの所に来ていて下さい」といったのである。
しかし五百は応ぜなかった。「わたしも年は寄ったが、幸に無病だから、浦和に往って楽をしなくても好い。それよりは学校に通う保の留守居でもしましょう」といったのである。
優はなお勧めて已まなかった。そこへ一粒金丹のやや大きい注文が来た。福山、久留米の二カ所から来たのである。金丹を調製することは、始終五百が自らこれに任じていたので、この度もまた直に調合に着手した。優は一旦浦和へ帰った。
八月十九日に優は再び浦和から出て来た。そして母に言うには、必ずしも浦和へ移らなくても好いから、とにかく見物がてら泊りに来てもらいたいというのであった。