Japanische Klassiker mit Furigana
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しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Lesen Sie 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.525 Zeichen · 334 Bildschirme
これは母五百の話を記憶しているのであろう。父允成は四十二歳、母縫は三十一歳の時である。その生れた家はどの辺であるか。弁慶橋というのは橋の名ではなくて町名である。当時の江戸分間大絵図というものを閲するに、和泉橋と新橋との間の柳原通の少し南に寄って、西から東へ、お玉が池、松枝町、弁慶橋、元柳原町、佐久間町、四間町、大和町、豊島町という順序に、町名が注してある。そして和泉橋を南へ渡って、少し東へ偏って行く通が、東側は弁慶橋、西側は松枝町になっている。この通の東隣の筋は、東側が元柳原町、西側が弁慶橋になっている。わたくしが富士川游さんに借りた津軽家の医官の宿直日記によるに、允成は天明六年八月十九日に豊島町通横町鎌倉横町家主伊右衛門店を借りた。この鎌倉横町というのは、前いった図を見るに、元柳原町と佐久間町との間で、北の方河岸に寄った所にある。允成がこの店を借りたのは、その年正月二十二日に従来住んでいた家が焼けたので、暫く多紀桂山の許に寄宿していて、八月に至って移転したのである。その従来住んでいた家も、余り隔たっていぬ和泉橋附近であったことは、日記の文から推することが出来る。