Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Lesen Sie 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 188.242 Zeichen · 380 Bildschirme
……これを変えることに致しましょう」
何か刃物でも落としたらしい。ジーンという音が響き渡った。
ひっそりと時間が経って行く。
岩壁に懸けられた面達は、眼を開いたり眼を閉じたり、口を開いたり口を閉じたり、龕の焔の揺れるに連れて、その表情を変えていた。
岩壁から落ちている滝の水、一筋の銀の棒のようであった。石槽には水が溢れていた。パッパッと時々泡沫が飛んだ。
と、月子の声がした。
「さあ、これで出来ました。……お声も変えなければなりますまい。……これをお飲みなさいまし」
水薬を注ぐらしい音がした。
とまた月子の声がした。
「鏡をご覧なさいまし」
しばらく物音が聞こえなかった。
と枯葉の擦れ合うような、老人の声が聞こえて来た。
「誰だ、誰だ、この男は※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「伴源之丞様でございます」
「うッ、うッ、うッ、俺の顔か!」
「あなたのお顔でございます」
「百歳以上の老人の顔!」
「恐怖のお顔でございます」
「満面の皺! 白い頭髪!」
「能の面の重荷悪尉。……」
「飛び出した頬骨! 刳られた顳!」
「すっかり変ってしまいました」
「ひしゃげた鼻! 膨れ上がった唇!」