Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
も付かぬ優しさのある娘です。
「お品さんが来てくれるとは珍しいネ、お静は折悪しく買物に出かけたが、どうせすぐ帰るだろう、ゆっくり話していって構わないだろうネ」
小さい時から知っている平次は、ツイこういった、わけ隔てのない心持で、渋い茶などを入れてやりました。
「有難うございます。そうもしてはいられませんが、――実は折入ってお願いがあって伺いました」
娘はモジモジして、何やら言い兼ねている様子です。
「お品さんが、私に? ヘエ――どんな話かは知らないが、私に出来ることなら何なとして上げよう――何、人が居ちゃ言いにくい話? 大丈夫、お品さんも知っている八五郎が一人居るだけで、あとは皆んな出払っている。八なんざ馬みたいなもので、何を聞かしたって構やしない――あッ、そこに居たのか、ハッハッハッハッ、こいつは大笑いだ」
平次の高笑いに吹飛ばされたように、ガラッ八は納まりの悪い顔を、次の間へ引込めてしまいました。
「実は親分、お聞きでしょうが、あの本所の押込み騒ぎ――、昨夜は六軒目で、番場町の両替渡世井筒屋清兵衛がやられました」
「そうだってね、利助兄哥もさぞ心配だろう」