Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
「お品の奴が心配して、医者を呼べの、お詣りをするのと言うが、この年まで、薬というものを嫌いで通した利助だ、今さらそんな事をしたって、何の足しになるものじゃねえ」
顔色は悪いが、相変らずの利かん気で、平次もすっかり、今日の始末を打明けそびれてしまいました。
そのうちに、お品は、晩の用意をして一本つけて参ります。
「何にもございませんが、有合せで」
といったような取りなし、これは馴れ合いずくですから、平次も遠慮するようなしないような、ズルズルベッタリ盃を嘗めていると、やがて戌刻(八時)という頃。
「おや、ありゃ何だい――」
遠くの方から節面白く、太鼓と笛の音が聞こえて来たのです。
「あ、また始まりやがった」
石原の利助はあまり気にする様子もありません。
「何だいありゃ、兄哥」
「狸囃子さ、馬鹿馬鹿しい」
「押込の入った晩には、必ず狸囃子が宵から聞えるっていうが、あの音なんだネ」
「世間じゃそんな事を言うが、まさか狸が泥棒と共謀になっているわけじゃあるめえ」
「いや、そうでもないよ兄哥、俺は一つ、明日は狸狩りをやろうと思うんだが、若い者を少し貸して貰えるだろうネ」
「構わないとも、どうせ遊んでいるようなものだ。