Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
と平次、さりげないうちにも、次第に問題の核心に触れて行きます。
「少しも存じませんよ、ツイ今しがたそれを聞かされて、びっくりしていたようなわけで、へッ、へッ」
「お前さんは、大層お倉に親切だったっていう噂だが――」
「親分、からかいなすっちゃいけません。そんな馬鹿な事が――」
「まアいいやな、ハッハッハッ」
平次は他愛もなく笑いながら、軽い心持で小屋を出ました。
川岸っぷちを相生町の方へ少し行くと、物蔭から不意にガラッ八が飛出します。
「ありましたよ、親分、主のない小舟が一艘、小屋の後ろに繋ぎっ放しで――」
少し獅子っ鼻が蠢きます。
「そうだろうと思ったよ、勘兵衛の家は浜町だ。橋番所があるから、明け方表から小屋へは忍び込めねえはずだ」
「見透しだね、親分」
「おだてちゃいけねえ」
「下手人は解りましたか」
「大方解ったつもりだが、証拠というものが一つもねえから、捕まえることもどうすることも出来ない」
平次は深々と腕を拱きました。
「誰です、その下手人は」
「手前だけに言っておくが、あの肥っちょの、ニヤニヤした野郎だよ」
「えッ、雲龍斎又六?」
「黙っていな、大きな声を出すと鳥が飛ぶぞ、しばらく万七兄哥に楽しませておけ」