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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

平次は下手に出ました。

「お政の死骸の手に、縮れっ毛が握ってあったはずだ。五六本のうち、三本だけは検屍の御役人にお目にかけるつもりで残しておいたが、銭形の兄哥があれを見落すはずはあるめえ」

万七は顧みてお神楽の清吉とうなずき合います。

「これかい、三輪の」

平次は素直に懐紙に包んだ毛を出しました。

「その毛に気が付きゃ文句はあるめえ。それにお政は、清松の大さらいで水銀を呑まされ損なったことも、涼み船から突き落されたことも、銭形の兄哥は聞いているはずだ」

「…………」

「お政の喉の傷は薄刃の刃物で斬られたに違えねえ。たぶん剃刀だろう。剃刀なら女でもあれくらいのことが出来るぜ。――清吉をやって、お寿の家中を捜させたが、今朝妹のお文が使ったという、一番よく切れる剃刀がなくなっているぜ、――たぶんお寿がお政を送って行く時持出し、新鳥越の路地で使って、血だらけになったのをどこかへ捨てたんだろう――その剃刀さえ見付かれば、口書き拇印がなくたって、処刑台に上げられる女だ」

万七の言うのは、常識的で無理のない推理でした。

「その剃刀は多分これだろう」

平次は何の蟠りもなく、血染の剃刀を出しました。