Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
清川の主人の喜兵衛が駆け付けたのです。
「ここだよ、ここに居るよ」
下の方から男衆の声が聞えました。
「何が居るんだ」
「左孝師匠の死骸はここだよ」
「あッ」
二度目の変事に度を失った人々は、雪崩のように二階から駆け降りました。石灯籠の灯のほのかに照した中庭――、一畳敷もあろうと思う庭石の上へ、目隠しをしたままの左孝が、叩き付けられた蛙のように伸びて、見事に眼を廻していたのです。
「番所へお届けだ」
「いや医者が先だ」
深刻になり行く騒ぎの中へ、ガラッ八を従えた銭形平次と、お神楽の清吉を従えた三輪の万七と、何ということか、裏と表から、一緒に清川の敷居を跨いだのでした。
「お、銭形の、また逢ったね」
「番所に居合せたんでね、三輪の」
平次はそのまま引返そうとしました。
「ちょうどいい。銭形の兄哥には負け続けだ。仕切りから念を入れて、一緒に手を着けたら、満更負けてばかりもいないだろう。一緒に敷居を跨いだのをきっかけに、この殺しを二人で扱ってみようじゃないか」
「…………」
三輪の万七は大変なことを言い出しました。
「眼隠し鬼を二人やっつけるなんざ、大して企みのある仕事じゃあるめえ。