후리가나로 읽는 일본 고전
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うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
吉川 英治의 上杉謙信(うえすぎけんしん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,102자 · 256화면
その代りに、夜が明けると、役人が来て、彼を物々しく取囲み、城内へ拉して行ってしまった。
謙信の前にひきすえられて、
「何故、禁を犯したか」
と、詰問されたとき、彼の答えはすこぶる平凡だった。
「どうも日ごろから、お城の往き還りに、あんなに沢山飛んでいるのを見ると、いちど食ってみたいという慾心が出てなりませんでしたので、その煩悩をはらす為、思いきって、一羽頂戴いたしましてござりまする」
謙信は、苦笑してしまった。といっても、これだけの返答で免されるはずもない。いずれ弥太郎のことだから生涯の詭弁をふるったろう。それも詭弁とは分っているが、もともと鴨一羽ぐらいで大事な臣下を殺したくないのが謙信の本心であったろうから、何とはなく、謹慎程度でゆるされてしまった。
弥太郎の失踪は、それから間もなく、謙信の上洛の途中に起り、三年目に帰藩してから後初めて公然と、前の罪もゆるされる形になった。のみならず、彼自身の人間も、武者修行中にすっかり変って、いわゆる智勇を兼ね備えて来たので、役付も次第に取立てられ、功も積んで、今では一方の部将として、世間の人々のあいだに、
「甲斐の初鹿野伝右衛門は――」