후리가나로 읽는 일본 고전
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うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
吉川 英治의 上杉謙信(うえすぎけんしん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,102자 · 256화면
悲行熱汗
。
で、甲越両国の本能は、いつもこの地方に摩擦していた。奪りつ奪られつ、南へ生き出ようとする生命と、北方へ伸び振わんとする生命とが、峡門に激しあう奔流にも似て、数度の血戦に相搏って来たものであった。
けれど、その宿命も、四年前の永禄元年このかたは熄んでいた。将軍足利義輝のあつかいで和睦が成立したのである。相互、誓紙をかわし、神文に誓って、干戈を収めたのだ。――その割ヶ嶽の城に揚った突然な戦火である。世間一般が、
「またか?」
と、怯えたのも無理ではない。霹靂をうけたように、耳目をしびれさせたのも、両国間の和睦を、永久なものと、余りに過信していたからであった。
悲行熱汗
「なに、割ヶ嶽が?」
遠征の地で、第一報をうけたとき、上杉謙信は、やはり一般民間の者と同じような、寝耳に水の感をいだいた。
――さもあらん。
とは決して考えられなかったのである。信玄と取り交してある条約の上からも。また、人間の通念からも。
若くして、禅味をふくみ、才識のひらめき、三略の学胆、すでに彼は、名将の器と、一般から見られていたが――こんな事にもびくとも愕かずにいられるほどな偶像的人格ではない。