후리가나로 읽는 일본 고전
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うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
吉川 英治의 上杉謙信(うえすぎけんしん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,102자 · 256화면
知らず・謙信とは
白地の旗には「毘」の一字が大きく見られた。
「敵」
「良き大将」
と、武田勢は駆け寄って来た。
謙信とは知らないのである。
また、その一団の武者を、謙信のほうでも、ごく間近になるまでは、武田方とは気づかないでいたらしい。
「新発田か、柿崎の手の者か?」
ここの旗を認めて、さっそく寄って来た味方の一部とばかり見ていたのだった。ところが、約百歩ほど近づいたとき、
「高坂だっ」
と、謙信のそばで、永井源四郎がさけんだので、初めて一同も、
「すわ」
と、無意識に主君の身を庇った。
高坂弾正の部下は二、三百もいた。謙信の旗本たちの数十倍である。けれど、高坂隊のうちの一組で、その主隊でなかったのは僥倖である。
「あの首を」
と、謙信を目がけて、襲いかかって来たが、的確な目標と、信念ある指揮者がない。たまたま、この乱軍のなかで、数の少ない敵の一かたまりを見たので、殲滅を志して来ただけのものでしかない。
「雑兵めら」
謙信を守る人々は死力である。
永井源四郎も、竹俣長七も、鬼小島弥太郎も、まず身を躍らせて、敵のなかへ入った。こういう寡兵で立ち向ったとき、相手の兵数に呑まれて、身を恟め、狭地を守り、防ぐばかりを能としていたら、その孤立は完全に、敵の捕捉にまかすしかない。