후리가나로 읽는 일본 고전
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うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
吉川 英治의 上杉謙信(うえすぎけんしん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,102자 · 256화면
献言百諫
謙信の鳳眼は、ぽっと紅をふくんでいた。一同の容子に、彼も、やおら杯を下において、
「実綱か。――何が述べたい?」
と、敢て耳を傾けた。
献言百諫
直江大和守実綱は、謙信の父祖以来三代に歴任して来た宿将中の宿将である。
彼の才幹と忠節は、諸人のみな認めていたところである。謙信の信愛もただならないものがあった。にもかかわらず、このたびの出陣以後には、まだ曾て一度も、この元老の献言にも耳を仮したためしがない。また、特に諮ろうともしないのであった。
大和守に対してすらそうであるから、他の諸将にはなおさらのこと何の評議も求めていない。しかも一日一日、ここの危地は陣地として最悪な条件を加えている。一日停まれば一日の危機が深まるといってもいい。一万三千の生命が、いま飢えるか、ここに墓石を積むかにまで、現実は迫っていた。
「――抑ここの御進退を、如何あそばすお心にございましょうか。日頃の御豪気、御雄胆など臣等のいささかもお疑い申しあげる仕儀にはござりませぬが、既に、何よりは御携帯の兵糧が、いまは全く尽きておりまする今日……」
「その事か」
と、謙信は至極手軽に、
「その儀に就いてなれば、疾くここに陣した初めに、呉々申し渡してある。