후리가나로 읽는 일본 고전
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
柳田 国男의 木綿以前の事(もめんいぜんのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,586자 · 348화면
八
その酒は勿論今売る下り酒のごとく旨いものでなかったことは、丁度家々の餅と砂糖餅との差も同じであった。いわゆる一夜酒を酒甕に醸して置いて、その熟するを待つ心が、同時にまた祭や節日に対する微妙なる準備心理であった。ところが平常消費が許されまた盛んになって、後ついに酒造が地方資本の集積所とさえ進化し、手作りはすなわち軽蔑せられるに至ったのである。地主が多くは酒屋となり、御大家が居酒を飲みに来るはした人足を歓迎するなどは、実に珍しい国柄と謂ってもよかった。村に資本の利用法が少なかったのも原因だが、今一つはこういう古い家には、多分眼に見えぬ優良なる酵母があって、比較的うまい酒を造ることができたからであろう。
八
酒食の変遷はこのいわゆる「後家倒し」の影響の、たった一つの例を提示しただけで、まだそれ以外にも色々の史的結果は推測せられるのである。最後にもう一つだけ、特に農業経済と関係の浅からぬものを説いてみるならば、それは早乙女出稼という新現象である。農場が分立して機械をもって外部労働の補給に代えようとすると、一年の内で手の足らぬのは田植の時だけになるから、纏めてこれを他部落から招こうとするようになるのも自然である。