일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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もめんいぜんのこと

木綿以前の事

柳田 国男

柳田 国男의 木綿以前の事(もめんいぜんのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,586자 · 348화면

아오조라 문고

一七

いよいよ母親が年を取って、家の管理を嫁に引継ごうという日には、新しい鍋の蓋の上に新しい杓子を一本載せ、それを両手に持って嫁に手渡しするのが方式だったという。信州の北アルプス地方でも、まだこの事を記憶している老人があった。男の方も財布に若干の銭を入れて、長男に手渡しして相続の式としたというが、是に伴のうて行われた杓子渡しの儀の方が、多分は一段と古いものだろうと思う。というわけは売って金にする物のほとんと無かった時代には、財布は何の用も無かったのであるが、杓子はその前から、またいかなる場合にも、重要であったからである。

一七

それからさらに一歩を進めて、主婦の分配権の特に意義があったのは、成長した男子のみに供与する酒であった。この権能がもし男の手にあったならば、家族はもっと早く分裂したはずである。酒の供せられる日は時代とともに追々と増加した。最初は朝廷でいうなら恒例臨時の行事、殊に正月と祭礼の日、それから定まったる人生の大事件、すなわち祝い事と称して人の心の常の日と異ならねばならぬときに限られていた。イハフという語の本来の意味は、辞書を見ればすぐにわかる。