후리가나로 읽는 일본 고전
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
柳田 国男의 木綿以前の事(もめんいぜんのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,586자 · 348화면
六
歌の文句の中に嬌名を留めている者は、明治に入ってからでもまだ幾らもある。節子のとみというゾレがおそらくは最後のもので、現に八十余歳の長命で、猟人の妻になって生きている。そうして今でもさまざまの古い物語を暗記しているそうである。こういう女たちの末路にも深い興味はあるが、いかにしてそういう生活が始まったかに至っては、さらに一段の不思議さえあるのである。島には遊女の家筋というものも無いらしいのに、それが次々に出現して絶えなかったのは、別に今まで考えられなかった成因が、爰にも潜んでいるのである。
六
ゾレを大島の人々がまたサカシとも呼んでいたことは、私には意味深く感じられる。サカシは勿論才気があって、時に応じた歌謡の応酬を能くする者の名であったろうが、なおそれ以外に美しい声と清き目眉と、酒を被って諧謔するような気風とを具備しなければ、その地位にいることはできなかったらしい。この条件の半分は生まれつきである。それを幸福とも言い切れないのは、以前は是がために正規の家庭生活に入って行く機会を、逸する場合が多かったからである。昔の伝説時代にはこういうのが神のモロフシ、すなわち一生を御社に捧げて、歌いつ舞いつする者となったり、もしくは水の精を聟に儲けたと謂って、末にはするすると長い裳裾を曳いて、池沼の底に入ってしまったり、