일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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もめんいぜんのこと

木綿以前の事

柳田 国男

柳田 国男의 木綿以前の事(もめんいぜんのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,586자 · 348화면

아오조라 문고

我々の保守主義などは、いわば只五七十年前の趣味の模倣にすぎなかった。そんな事をしている間に、以前の麻のすぐな突張った外線はことごとく消えてなくなり、いわゆる撫で肩と柳腰とが、今では至って普通のものになってしまったのである。それよりも更に隠れた変動が、我々の内側にも起こっている。すなわち軽くふくよかなる衣料の快い圧迫は、常人の肌膚を多感にした。胸毛や背の毛の発育を不必要ならしめ、身と衣類との親しみを大きくした。すなわち我々には裸形の不安が強くなった。一方には今まで眼で見るだけのものと思っていた紅や緑や紫が、天然から近よって来て各人の身に属するものとなった。心の動きはすぐに形にあらわれて、歌うても泣いても人は昔より一段と美しくなった。つまりは木綿の採用によって、生活の味わいが知らず知らずの間に濃かになって来たことは、かつて荒栲を着ていた我々にも、毛皮を被っていた西洋の人たちにも、一様であったのである。

ただし日本では今一つ、同じ変化を助け促した瀬戸物というものの力があった。白木の椀はひずみゆがみ、使い初めた日からもう汚れていて、水で滌ぐのも気休めにすぎなかった。