후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
「おうっッ」
吠え合わせながら、矛に風を巻いて、りゅうりゅう斬ってかかる。
意外に手ごわい。
「こいつ莫迦にできぬぞ」
呂布は、真剣になった。もとより張飛も必死である。
貧しい郷軍を興して、無位無官をさげすまれながら、流戦幾年、そのあげくはまた僻地に埋もれて、髀肉を嘆じていたこと実に久しかった彼である。
今、天下の諸侯と大兵が、こぞって集まっているこの晴れの戦場で、天下の雄と鳴り響いた呂布を相手にまわしたことは、張飛としてけだし千載の一遇といおうか、優曇華の花といおうか、なにしろ志を立てて以来初めて巡り合った機会といわねばなるまい。
とはいえ、呂布は名だたる豪雄である。やすやすと討てるわけはない。
両雄は実に火華をちらして戦った。丈八の蛇矛と、画桿の方天戟は、一上一下、人まぜもせず、秘術の限りを尽し合っている。
さしもの張飛も、
「こんな豪傑がいるものか」
と、心中に舌を巻き、呂布も心のうちで、
「どうしてこんなすばらしい漢が歩弓手などになっているのだろう」
と、おどろいた。
幾度か、張飛の蛇矛は、呂布の紫金冠や連環の鎧をかすめ、呂布の方天戟は、しばしば、張飛の眉前や籠手をかすって、今にもいずれかが危うく見えながら、しかも両雄は互いにいつまでも喚き合い叫び合い、かえってその乗馬のほうが、汗もしとどとなって轡を