후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
五
けれど、彼のふところには伝国の玉璽がまだ失われずにあった。
五
破壊は一挙にそれをなしても、文化の建設は一朝にしては成らない。
また。
破壊までの目標へは、狼煙一つで、結束もし、勇往邁進もするが、さて次の建設の段階にすすむと、必ずや人心の分裂が起る。
初めの同志は、同志ではなくなってくる。個々の個性へ返る。意見の衝突やら紛乱が始まる。熱意の冷却が分解作用を呼ぶ。そして第二の段階へ、事態は目に見えぬまに推移してゆくのである。
曹操、袁紹らの挙兵も、今やそこへ逢着して来たのであった。
当初の理想もいま何処へ。
まず、その狼煙を最初に揚げて、十八ヵ国の諸侯を糾合した曹操自身からまっ先に、袁紹の優柔不断に腹を立てて、(おれは俺でやろう)と決意したものの如く、大勢には勝利を占めながら、残り少なきわずかな手勢と、鬱勃たる不平と、惨心とを抱いて、いちはやく揚州の地へ去ってしまった。
また。
廃墟となった禁門の井戸から、計らずも玉璽を拾った孫堅は孫堅で、珠を抱くと、たちまち心変りして、袁紹と烈しい喧嘩別れをして、即日、これも本国へさして急いでしまったが、途上、荊州の劉表に遮られて、その軍隊はさんざんな傷手をうけ、身をもって黄河を遁れ渡った時は――その一舟中に生き残っていた者、わずかに、程普と黄蓋などの旗本六、七人に過ぎなかっ