후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
呂布は、彼女の肩をゆすぶった。――彼の胸に顔をあてていた貂蝉が、そのうちにさめざめと泣き出したからであった。
「わしとこうして会ったのを、そなたはうれしいと思わないのか。いったい、何をそんなに泣くのか」
「いいえ、貂蝉は、うれしさのあまり、胸がこみあげてしまったのです。――お聞きください。呂布さま。わたくしは王允様の真の子ではありません。さびしい孤児でした。けれど、わたしを真の子のように可愛がって下された王允様は、行く末は必ず、凜々しい英傑の士を選んで嫁けてやるぞ――といつも仰っしゃって下さいました。それかあらぬか、将軍をお招きした夜、それとなく私とあなたとを会わせて賜わりましたから、私は、ひとたび、あなたにお目にかかると、これで平生の願いもかなうかと、その夜から、夢にも見るほど、楽しんでおりました」
「ウむ。……ムム」
「ところが、その後、董太師のために、心に秘めていた想いの花は、ふみにじられてしまいました。太師の権力に、泣く泣く心にそまぬ夜々を明かしました。もうこの身は、以前のきれいな身ではありません。……いかに心は前と変らず持っていても、汚された身をもって、将軍の妻室にかしずくことはできませんから、それを思うと、恐ろしくて、口惜しくて……」