후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
返って来い虫けらども、佐々木小次郎の手のうちを見せてやる。――待てっ、その首を、置いて行け」
宵闇の中で、又八は、一人で白刃を振りまわしていた。おれは佐々木小次郎だと、頻りに見得を切っていたが、もう相手はひとりもいないし、暮れてきた夜空には、鴉も啼いていなかった。
「…………」
擽られたように、又八は空へ向って、白い歯を見せて笑った。けれども泣き出しそうな淋しさが、すぐその面をつつみ、あぶなげな手つきで刀を鞘にもどすと、ひょろ、ひょろ……と歩き出していた。
彼が居酒屋のおやじの顔へぶっつけた印籠は、おやじが逃げこんでしまったため、道ばたに落ちたまま、星の下に光っていた。
黒檀の木地に青貝の象嵌がしてあるだけで、大して高価な印籠とも見えないが、夜の道に捨てられてあると、その青貝模様の光が、蛍のかたまりが落ちているように、ひどく妖美に燦々と見える。
「――おや?」
すぐ後から、居酒屋を出て来た六部がそれを拾った。六部はなにか急ぎ足だったが、もう一度軒下へもどって行って、隙洩る燈火にかざしながら、仔細に印籠の模様や緒〆を調べていた。
「――あっ? これは旦那様の印籠だ、伏見城の工事場でむごい死に方をなされた草薙天鬼様が持っていた品。