일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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もめんいぜんのこと

木綿以前の事

柳田 国男

柳田 国男의 木綿以前の事(もめんいぜんのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,586자 · 348화면

아오조라 문고

四

ことに小形の火切鎌などを、燧袋に入れてどこへでも持ってあるくには、是がまた一個の商品となって常に売られることを必要とし、そういう時代はなかなか田舎へは来なかったのである。ホクチが便利なものとなったのは、またそれからのことであった。是も硫黄の附木が発明せられてからは、ほんの少しばかり有ればよかったのだが、以前は多量のホクチを媒にして火を鑽って是を焚付けへ吹付けたものらしく、その痕跡は近世の火打箱の構造にも残っている。火打箱は長方形で中を二つにしきり、小さい方に鉄と燧石とを置き、一方にはホクチを一ぱい入れてあった。それへ燧の火を切り落して、もとは毎回全部を燃していたかと思われる。それがいわゆるイヲンを用い始めてからは、ほんの少しですむようになった。すなわち次の発明はいつでも以前のものを安っぽくして行くのである。

四

このホクチや燧石以前というものが、殊になつかしく我々には回顧せられる。消すと容易には作れない火であった故に、爰に隣からの火貰いという交際が結ばれ、また家々では炉の火を留めるということが、肝腎な主婦若嫁の職務となり、さらに翌朝はその火を掻起して、フッタケルということが技術ともなっていたのである。