후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
福沢 諭吉의 福翁自伝(ふくおうじでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,912자 · 402화면
増田宗太郎に窺わる
増田宗太郎に窺わる以上は維新前の事で、直に私の身に害を及ぼしたでもなし、唯無暗に私が怖く思たばかり、所謂世間の風声鶴唳に臆病心を起したのかも知れないが、維新後になっても忌な風聞は絶えず行われて、何分にも不安心のみか、歳月を経て後に聞けば、実際恐るべき事も毎度のことでした。頃は明治三年、私が豊前中津へ老母の迎いに参て、母と姪と両人を守護して東京に帰たことがあります。その時は中津滞留も左まで怖いとも思わず、先ず安心して居ましたが、数年の後に至て実際の話を聞けば、恐ろしいとも何とも、実に命拾いをしたような事です。私の再従弟に増田宗太部と云う男があります。この男は後に九州西南の役に賊軍に投じて城山で死に就た一種の人物で、世間にも名を知られて居ますが、私が中津に行たときはマダ年も若く、私より十三、四歳も下ですから、私は之を子供のように思い、且つ住居の家も近処で朝夕往来して交際は前年の通り、宗さん/\と云て親しくして居ましたが、元来この宗太郎の母は神官の家の妹で、その神官の倅即ち宗太郎の従兄に水戸学風の学者があって、宗太郎はその従兄を先生にして勉強したから中々エライ、その上に増田の家は年来堅固なる家風で、封建の武家としては一点も愧る所はない。