후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
討手に囲まれた花村邸
花村様のお心持ちに加担している方々で、いざという時には弓を返してかえってお館に向かうも知れぬ……さてこのように煎じ詰めて見れば自然と勝敗の数も知れる」
「どちらが勝ってもどちらが敗けても同じように困るのは我々じゃ。我々町人百姓じゃ。町人や百姓の身分から云うと戦争は借金より恐ろしい」
「ほんとにお前の云う通り戦争ほど恐ろしいものはない。戦争は疫病よりもっと怖い。その怖い厭な戦争がまた一つ手近かに起こるなんて何んという不幸せのことだろう」
福島の城下は云うまでもなく、宮越、藪原の駅路では寄るとさわるとこの噂で――花村一族と木曽のお館との合戦の噂で持ち切っている。
そして本当に両家の不和は、合戦の火蓋を切らないことには納まらないところまで迫っていた。
討手に囲まれた花村邸
初冬の夜はまだ宵ではあったが人の往来も途絶えてしまって福島の城下は物寂しく空には風さえ吹き渡って真冬に間近い星の光は蒼茫として凄じい。
黒川の渡しを前に控え、川を隔ててお館に向かった要害の高台に居を定め大門厳めしく聳えているのは花村甚五衛門の邸である。主君より上使が参るというに、それを迎える準備もなく邸内は森閑と静まっている。