후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
で、玄徳は、即時、一族を率いて任地の平原へさし下った。行ってみると、ここは地味豊饒で銭粮の蓄えも官倉に満ちているので、
(天、我に兵馬を養わしむ)と、みな非常に元気づいた。そこで玄徳以下、張飛や関羽たちも、ようやくここに酬いられて、前進一歩の地をしめ、大いに武を練り兵を講じ、駿馬に燕麦を飼って、平原の一角から時雲の去来をにらんでいた。
――果たせるかな。
一雲去れば一風生じ、征野に賊を掃い去れば、宮中の瑠璃殿裡に冠帯の魔魅や金釵の百鬼は跳梁して、内外いよいよ多事の折から、一夜の黒風に霊帝は崩ぜられてしまった。
紛乱はいよいよ紛乱を見るであろう。漢室四百年の末期相はようやくここに瓦崩のひびきをたてたのである。――いかになりゆく世の末やらん、と霊帝崩御の由を知るとともに、人々みな色を失って、呆然、足もとの大地が九仞の底へめりこむような顔をしたのも、あながち、平常の心がけなき者とばかり嗤えもしないことであった。
× × ×
会議の席も、寂としてしまい、咳声をする者すらなかったが、そこへまた、あわただしく、
「将軍。お耳を」と、室外にちらと影を見せた者があった。