후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
「峠の孔子廟で待っているというから、あれへ行った所、姿が見えないので、俺たちこそ、大まごつきだ。遅いどころじゃない」と、汗をふきふき、かえって馬元義に向って、不平を並べたが、同類の冗談半分とみえて、責められた馬のほうも、げらげら笑うのみだった。
「ところで、ゆうべの収穫はどうだな。洛陽船を的に、だいぶ諸方の商人が泊っていた筈だが」
「大していう程の収穫もなかったが、一村焼き払っただけの物はあった。その財物は皆、荷駄にして、例の通りわれわれの営倉へ送っておいたが」
「近頃は人民どもも、金は埋けて隠しておく方法をおぼえたり、商人なども、隊伍を組んで、俺たちが襲うまえに、うまく逃げ散ってしまうので、だんだん以前のようにうまいわけには行かなくなったなあ」
「ウム、そういえば、先夜も一人惜しいやつを取逃がしたよ」
「惜しい奴? ――それは何か高価な財宝でも持っていたのか」
「なあに、砂金や宝石じゃないが、洛陽船から、茶を交易した男があるんだ。知っての通り、盟主張角様には、茶ときては、眼のない好物。これはぜひ掠めとって、大賢良師へご献納もうそうと、そいつの泊った旅籠も目ぼしをつけておき、その近所から焼き払って踏みこんだところ、いつの間にか、逃げ失せてしまって、とうとう見つからない。