후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
と、袁紹、曹操をはじめ、国々の諸侯みな総立ちとなって、帷幕のうちから、戦いの空を見まもっていた。
すると、やがて。
敵も味方も、鳴りを忘れて、ひそとなった一瞬――まるで血の池を渡って来たような黒馬にまたがって、関羽は静々と、数万の敵兵をしり目に、袁紹、曹操たちの眼のまえに帰ってきた。
ひらと、駒を降りるや、
「いざ、諸侯のご実検に」
と、階を上がって、中央の卓の上に、まだ生々しい一個の首級を置いた。
それは、敵の大将、華雄の首であったから、満堂の諸侯も、階下の兵も、われをわすれて、
「おお、華雄だ」
「華雄の首を打った」
と、期せずして、万歳をさけぶと、その動揺めきに和して、味方の全軍も、いちどに勝鬨をあげた。
関羽は、数歩すすんで、曹操の前に立ち、血まみれな手のまま、先に預けておいた酒杯を取りあげて、
「――では、このご酒を、頂戴いたします」
と、胸を張って、ひと息に飲みほした。
酒は、まだあたたかだった。
曹操は、彼の労を多として、
「見事だ。もう一献、ついでやろう」
と、手ずから瓶を持つと、
「いや、ひとりそれがしの誉れとしては済みません。どうか、その一献は、全軍のために挙げて下さい」