후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
古老がいうには、
「楼桑村という地名も、この桑の木が茂る時は、まるで緑の楼台のように見えるから、この樹から起った村の名かもしれない」とのことであった。
それはともかく、劉備は今、ようやく帰り着いたわが家の裏に驢をつなぐとすぐ、
「おっ母さん、今帰りました。玄徳です。玄徳ですよ」
と、広い家の中へ馳けこむようにはいって行った。
旧家なので、家は大きいが、何一つあるではなく、中庭は、沓を編んだり蓆を織る仕事場になっており、そこも劉備の留守中は職人も通っていないので、荒れたままになっていた。
「オヤ、どうしたのだろう。燈火もついていないじゃないか」
彼は召使いの老婆と、下僕の名を呼びたてた。
ふたりとも、返辞もない。
劉備は、舌打ちしながら、
「おっ母さん」
母の部屋をたたいた。
阿備か――と飛びつくように迎えてくれるであろうと思っていた母の姿も見えなかった。いや母の部屋だけにたった一つあった箪笥も寝台も見えなかった。
「や? ……どうしたのだろう」
茫然、胸さわぎを抱いて、たたずんでいると、暗い中庭のほうで、かたん、かたん――と蓆を織る音がするのであった。
「おや」