후리가나로 읽는 일본 고전
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うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
吉川 英治의 上杉謙信(うえすぎけんしん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,102자 · 256화면
の水を前に後え押に脚なみを停めてしまった。
むらがりあう馬と馬、兵と兵とのあいだから、奔々と閃く川水は前方に見えるが、柿崎隊の大蕪菁の馬簾や、中軍の中之丸旗、毘沙門旗のいたずらに啾々と嘯くばかりで、いつまで経っても馬すすまず兵渉らず、ただ後から後からと来る兵馬がここに万余の影を重ねて、見るまに真っ黒な大集団を霧の中に肥らせてくるばかりだった。
「――渉り出したか、先鋒は」
「まだだ。……まだらしい?」
「どうしたのか。いったい」
「わからん。何か、中軍の御主君をかこんで、諸大将が寄っている」
「立ち評定か」
後方の足軽組などのあいだに、そんな私語がやや騒めきかけたと思うと、たちまち謙信の声と、その姿とが、全軍の上へ向って、
「小荷駄、大荷駄をのぞき、先鋒隊より順次、犀川を左に見て、東――八幡原のほうへ向って徐々迂回前進せい」
という大号令が聞えた。
馬の草鞋はまた石ころを蹴り出した。急角度に、兵列は右へ右へと旋り出した。そしてこんどは、それまでの縦隊一列を、歩みつつ旋りつつ変更して、各部将の指揮の下に、三行四段という陣形にはっきり備えを正し始めた。
時に、時刻は寅(午前四時)か、卯の刻(午前六時)には間のある頃。