후리가나로 읽는 일본 고전
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
柳田 国男의 木綿以前の事(もめんいぜんのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,586자 · 348화면
是も以前は無かったことだが、職業が分化するにつれて、たとえば小売商人のごとく、新しい任務は主として男子に帰し、目に見えて女の権能の殺がれている家と、主人の立場などから何でもかでも、女房に仕事を任せている家とができる。日向の海岸などの昼中漁の盛んな村では、亭主は世事にうとく、女房が実印まで預っていて役場へも出てくる。武家も多くはこの方に属し、家の事務は女にさせたかと思うが、それも主人の気風や先代の例によって、家々で大きな相違があった。しかも娘は概して自分の家で見習ったものだけを知っていて、他はどうであるかに気がつかぬのである。こういうのが具体的に謂う家風なるもので、その家風のひどくちがった家から嫁にくるものの不幸は一通りでなかった。よく家風に合わぬから返すなどと言われたのは、大抵は里の母の非常によく切ってまわすことを見習った娘で、つい独断で事を決しまたは余計な問題にも口を出そうとする。それを控え目な家の姑がひどく気にするのであった。けれども大体においては将来ある嫁の方が、譲歩しまた辛抱した。それで長命の家筋などになると、女は人生の盛りの半分を、文字通りの雌伏で暮し、ヒステリイにもなればまた妙な社会観を抱くことにもなるのである。