후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
すると、この時、二人の武士が――木立の蔭に身を隠し、じっと老人の行いを始めから終いまで窺っていた、二人の武士がツトこの時、木立を離れて歩き出した。老人の後を追って行く。先に立った武士は二十一、二、後から行く武士は二十二、三、いずれも旅の浪人と見えて、扮装は粗末ではあったけれど体に五分の隙もない。心得ある武士と思われた。
そしてどうやら二人の武士は、二人ながら老人を追従けては行くが、武士達二人はお互いに知己であるようにも思われぬ。二人は他人であるらしい。
老人と少年と二人の武士、この不可思議の一行は、午後の春陽を一杯に浴びて悠々と野良路を進んで行く。人の世は饑えと戦いとで地獄の様を呈してはいるが、自然の姿には変わりがなく、野には一面に草花が錦のように咲いている。夏水仙や金盞花や突羽根草や燕子花、小川の縁には雪かとばかり卯の花が白々と乱れている。遠く見渡せば丘を繞って焔のような躑躅の花が燃え立つばかりに咲いている。入道雲の腹の辺りを矢のように辷って翔けるのは南から来た燕である。
藤の花の覚束なく林の中から見えるのも、晩春初夏らしく悩ましい。
野良は小山で遮られ、小山の麓の林の中に小さな庵室が立っていた。