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かいじんとしょうねんたんてい
怪人と少年探偵
江戸川 乱歩
「こども家の光」家の光協会、1960(昭和35)年9月~1961(昭和36)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 36,648 字 · 74 页
「そのマンホールって、どこにあるの?」
山村君は、こどもたちに、あんないさせて、公園から六、七百メートルはなれた、さびしい町の、マンホールのところまで、いってみました。
「たしかに、ここにおちていたんだね」
「そうだよ。マンホールのまわりに、ばらまいてあったよ」
井上君とポケット小僧は、このマンホールの中へ、はいっていったのかもしれないとおもいました。しかし、鉄のふたは重いので、山村君ひとりでは、どうすることもできません。
「そうだ。ともかく、小林団長に知らせよう」
山村君は、商店のならんでいる町のほうへ、かけ出していって、赤電話で、明智探偵事務所の小林少年に、このことを知らせました。
「よしっ、じゃあ、ぼくが自動車をとばしていくから、そこにまっててくれたまえ」小林団長はそう言って、場所をくわしくきいてから、電話を切りました。
三十分ほどすると、小林団長は「アケチ一号」の自動車を運転して、かけつけてきました。
そして、山村君とふたりで、マンホールのふたを、ずらせて、中へはいってみましたが、コンクリートのひみつ戸はしまったままになっていて、ふたりの力では、どうすることもできません。