轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かいじんとしょうねんたんてい
怪人と少年探偵
江戸川 乱歩
「こども家の光」家の光協会、1960(昭和35)年9月~1961(昭和36)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 36,648 字 · 74 页
「そうだっ。マンホールから、にげたかもしれないぞっ」
警部は、そこへ気がつきました。そばにいたおまわりさんを、ふたりつれて、すぐに、マンホールへ、いってみました。マンホールの鉄のふたは、開いたままです。
中村警部は、そこから、はい上がって、見はりのおまわりさんに、声をかけました。
「いま、ここから、警官がひとり、出ていかなかったかね」
「出ていきました。中村警部さんのいいつけだといっていました」
「きみたちの知らない顔だったね」
「はい、わたしたちはパトロール・カーのものですが、出ていったのは警部さんといっしょにきた人で、顔見知りではありません」
そこから、まちがいがおこったのです。もし、同じ部の警官ばかりが、きていたら、怪人のばけたおまわりさんは、すぐに見やぶられたにちがいありません。
「その警官が、宝石どろぼうの怪人だったのさ」
中村警部が、がっかりしたように、つぶやきました。
「えっ、あれが怪人ですって。じゃあ、どうして警官の服を着ていたのです」
「それはね、こういうわけなんだ。うまい手だよ」
警部は、事のしだいを話してきかせました。それを聞くと、見はりのおまわりさんは、じだんだふんで、くやしがりましたが、もうあとのまつりです。