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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
表紙のこと、大体こちらの希望をつたえました。装幀にはこまることね。あの本のは、青楓にして貰おうかと思ったりしていたけれど、あの還暦の会の日の青楓を見てやはりいやになってしまったし。私に合うようにするのが一番いいから、ということでした。そうならいいけれど。
その行きに、朝日へよっておっしゃったグラフききました。去年十月ごろの出版でしたってねえ。つい気がつかなくて。もうすっかり切れて居ります由。もう十日ほどすると出版局の人がかえります(大阪)から、そしたらきいて見て無理をたのみましょう。その人は杉村という人。
さて、三十日のお手紙、こまごまとありがとう。ああこれはミューズお揃い物語のあとにかかれたものだったのね。年鑑のこと、わかりました。本の質量についてのこと。一冊一冊ごとにそうでなくてはならないことだと思います。そのつもりで勉強しなくてはね。有光社のへは、「道づれ」その他は他の理由で、そのほかは大していれたくないし、ユリがとてもとてもと云っているが云々とおっしゃっていたの(前に)は、「海流」ではなくて「道づれ」なのよ。「鏡餅」は一九三三年十二月末ごろの題材を正月にかいた作品です。