轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ちからもち
力餅
島崎 藤村
「力餅」研究社、1940(昭和15)年11月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 65,974 字 · 130 页
七 仙台の宿
八 荒浜
」
「ハーン。してみると、お前さまもさるなかまか。」
こんなあいさつをかわした後、棧橋のおさるさんにも別れて、また奥深く進みました。秋も深いころでしたから、山という山、谷という谷は皆、紅葉にうずめつくされていました。この帰郷には、姉夫婦とともに木曾福島まで行き、それから東北の空をさして仙台の学校のほうへ引きかえして行きました。
七 仙台の宿
仙台へ引き返してから、わたしは布施さんの家の人たちとも別れて、名掛町というところにあった宿のほうへ移りました。そこは三浦屋といって、旅人宿と下宿を兼ねていましたが、わたしの借りたのはその奥の二階の部屋でした。ほんとに、わたしの仙台時代はその二階で始まったと言ってもいい。窓の外にはとなりの石屋さんの石をならべた裏庭が目の下に見えます。わたしは石屋さんと競争で目をさまして、朝も早くから机にむかいました。
八 荒浜
海が鳴ります。
荒浜のほうからその音が聞えてきます。荒浜というところは外海にむいた砂地の多い漁村です。仙台から一里ほどあります。そんな遠いほうで鳴る海の音が名掛町の宿までよく聞えます。
皆さんはどこかで海鳴りを聞いたことがありますか。