轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
やなぎばしものがたり
柳橋物語
山本 周五郎
前編「椿 創刊号」山本周五郎一人雑誌、1946(昭和21)年7月<br>中・後編「新青年」1949(昭和24)年1月~3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 104,300 字 · 202 页
庄吉はなにも云わずに頭を垂れ、肩をすぼめるようにして出ていった。――おせんは独りになると、位牌をじっとみつめながら、小さな低いこえで囁いた。
「これでいいわね、幸さん、お蝶おばさんにだって悪くはないわね、――これでようやく、はっきり幸さんと御夫婦になったような気持よ、あんたもそう思って呉れるわね、幸さん」
瞼の裏が熱くなり涙が溢れてきた、ぼうとかすみだした燈明の光のかなたに、幸太の顔が頷いている、よしよしそれで結構、そういう声まで聞えてくるようだ。――柳橋の祝いに集まる人たちだろう、表は浮き立つようなざわめきで賑わっていた。