轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
そのあたりには抵抗し格闘したような跡はなかった。
「殆ど抵抗していないね。私たちが最初に見つけた雑草の踏まれた跡が、殺された場所じゃないかね。屍体をここへ運んできて、捨てたんだ。暴行もうけていないね。この犯人め、御婦人の貞操についちゃア、大変紳士的な御仁じゃないか」
千草さんはスーツにズボンをはいて、その服装は全然みだれていなかった。
私たちが警官の一行に報告する、刑事、巨勢博士の一行を私と神山が現場へ案内して、朝食にもどってくると、今度は、こっちの方に、内海明がその寝室に刺し殺されているという騒ぎである。
食卓に内海明が見えないので、あやかさんが迎えに行ってみると、寝室は血の海で、パジャマ姿の内海明が部屋の中央の床の上に俯伏している。脇腹に三ヶ所、胸に二ヶ所、頸に二ヶ所、刺し跡があり、短刀は洗われて化粧台の上にのせてあった。犯人は手を洗ったのである。この短刀も談話室の飾り棚にある中の一つであった。
内海のスリッパは足から二尺ほど離れてとんでいたが、扉のかたわらに犯人が室内へぬぎすてて行ったスリッパがあった。それは内海の寝室の隣にある便所のスリッパであった。