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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
カングリ警部もヒケメに見えるぐらい、調べの席には堂に入った呼吸を具えているのである。
「先ず、夕食のはじまる直前のことでしたが、私どもが広間へ集りまして、食卓の用意のできるまで、思い思いにビール、酒など飲んでおった時です。ちょうどこの鳩時計が七時をうちました。念のために申しあげておきますが、この鳩時計は四分ほど、おくれております。この鳩時計の七時をうったときに、海老塚医師が論語研究会、奥田なにがしという蒼ざめてヒョロ高い軍服の人物をつれてきました。海老塚さんの一場の紹介があって、さっそくこの聖人が説法にとりかかり、人はパンのみによって生くるものにあらず、と言いかけますと、土居画伯が聖人をハッタと睨んで、バカヤローめ、孔子様にそんな文句があるかい、我々物自体の作家に向って和洋セッチュウの説法は怪しからん奴だ、人見小六さんも礼儀をわきまえぬ奴めと怒る、丹後さんだけが聖人の味方をしたようですが、結局主人の一馬さんが、家宅侵入を許さずということとなって、土居画伯が、廻れ右、オイチニ、オイチニ、食堂のドアから外へ突きだしましたよ。海老塚さんも一緒にでました。