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ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页

青空文庫

昼食をたべて、ヒルネして、それから少しだけ仕事をして戻ってきた。

八時ごろから八時半ごろにかけて、四五人の人々が戻ってきた。これは乗合自動車の時間のせいで、N町からのもの、N町行きのもの、いずれも最終が七時前後に到着するが、田舎の乗合は一向に時間が一定せず、三十分ぐらいのヒラキはいつも見ておく必要があるのである。

近頃はめっきり人々の外出が多くなったので、夕食の途中に戻ってくる人が多い。この村へつくのが七時前後だが、N町発は五時なのだから、町へでると、大概五時の終発のゴヤッカイということになる。七時前後に村に着いて、男の足で急いでも、歌川家まで一時間ほどかかるのである。

この日のN町からの終発で帰ってきたのは、木ベエ、京子、木曾乃さんの三人であったが、一馬と丹後がF町からの終発で戻ってきた。F町というのは、つまりバスはN町とF町の間を往復しており、このN村はそのちょうどマン中へんに当っていた。どっちの方へも、バスで二時間足らず、かかるのである。

F町発の終発はおくれて、一馬と丹後は八時半ごろ家へ戻ってきたが、宇津木秋子女史の姿が見えない。

「君たちのバスに秋子さんは乗っていなかったかね」