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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
「日本小説 第一巻第三号~第二巻第七号」1947(昭和22)年8月1日~1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 页
特に片岡氏はその他のあらゆる細部にわたってメンミツ適確をきわめ、一分の狂いもなく、他の三氏にややまさっているので、氏を最上席とした。三氏は甲乙をつけがたい。
賞金は、最上席のみ一人という約束だったが、正解が四名もおられて、他の三氏を捨てることは作者の忍びがたいところであったから、作者の敗北料として、三氏に五千円ずつ支払うことにした。然し、この敗北料の支払いは、作者にとって快いものだ。こんなにピタリと細部にわたって当てられると、本当に、うれしい。
三等の田中氏は千草、内海殺しの必然性その手口など適確であるが、各殺人の手口全部が正解といえず、一部に狂いがあって、前記四氏にくらべると、よほど落ちる。細部についての検討も不足していた。然し、これも作者がなにがしの敗北料を支払うに値いしていた。
四等の村田、新井、それに私の挑戦者の一人である四丁鼻の大井広介探偵は、ともかく犯人は当っているけれども、細部に於ては大いに狂ったところがあって、作者に敗北を感じさせるものではなかった。然し犯人が当ったという事に就ては敬意を表することにした。
大井広介探偵のごときは、これだけの殺人を犯すには、動機として遺産問題だけであるという観念的な論拠から出発しており、これは探偵小説の一種の公式的解釈の利用にすぎず、一々の具体的事実から