轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
08 一九四一年(昭和十六年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 230,599 字 · 458 页
目白から送ってくれというお話だったのを、今度そちらへ行ったとき買いましょうと云っていた、今度買おうかしら。友ちゃんの部屋に小机がないのよ。これから丁度こうやって私がちょこちょことあがって来ては書くように、輝が眠るとそのよこでちょこちょこと書きたいでしょうのにね。あのかくれ部屋に机がないのは友ちゃんにゆっくり話しをする世界の中心がないようで可哀そうね。こんな堂々たる一間に一間の大ダンスだの、半畳の畳を立てたようなやぐ箪笥だのあっても、小机がお道具にはついていないのよ。それを私たち買ってあげましょうか、大したものでなくていいのだから、ねえ。いい案でしょう? それとその上に飾る小さな写真たて(これはかえってから送ってあげる)折角優秀花嫁が二三年あとにはBさん同様のものではこまりますからね、ただ目はしの利く利口ものになられてはおそろしいからね。店の机で書くのは出来ないわ、私にさえ。お母さんはお出来になるけれど。息子たちへの手紙だし。今私が使っている二階のこれはおろせないし。本当にそうしよう。室積でも売っているでしょう? 光井へ行ったときでも買ってあげようかしら。