輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《平の将門(たいらのまさかど)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 232,193 字 · 463 頁
わけても、常総方面の将門旋風にたいしては、これを対岸の火災と見てはいなかった。いつ、下野へ火の粉が飛んでくるかもしれないと警戒していたし、また、あわよくば、虎視眈々たる野心もひそかにいだいていた。
そういう秀郷の眼から見ると、いかに才賢く立廻っているようでも、貞盛などはまだまだ青くさい一若輩に過ぎなかった。
ましてや今は、将門に追われて、空しく都にも帰れず、常陸にも止まれず、いわば五尺の身を容れる所もない窮鳥であるのだ。――秀郷ほどな男が、これに対して、五分と五分の取引を考えているはずはない。
数日の余も、貞盛を焦らしておいてから、さて秀郷は、やっと床を上げたような顔をして、貞盛に対面した。
貞盛は、焦躁から解かれただけでも、ほっとした顔つきだった。当然、主客の応対は、あべこべとなる。つまり秀郷は尊大に構え、貞盛はそれに阿るのほかはない。
「わしに兵力を貸してくれといわれるのか」
「ぜひ、御助勢を願いたいのです」
「したが、あんたは中央の命を持ち廻っておられるのじゃろ。官符を布令て、なぜ相模、武蔵、上野などの諸国に号令し、また一刻も早く、朝廷からの追討軍を仰がぬのか」