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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《平の将門(たいらのまさかど)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 232,193 字 · 463 頁

青空文庫

「なお、申し上げたい儀があります」

「なんだ」

「すでに、わがお館の兵は、国庁を焼き、官倉を破り、多くの官人を撃ちました」

「たれが、あのような、乱暴をやれと、命じたか」

「騎虎の勢いというものです。誰の命でもありません。……が、すでに、常陸を侵した以上、一国を奪るも、乱賊の汚名をうけ、八州を討つも、公辺の問責をうくることは、同じものです」

「だから、どうだというのだ」

「このままでは、やがて、中央から必然に下るであろう問罪の軍を、神妙に待っているようなものではございませんか」

「おれに縄を打つなら、打たれて、都へ曳かれて行こう。そして、太政官の諸公卿の前で、ふたたび、自分のやましくない肚をぶちまけて見せるまでの事よ」

「滅相もない!」

三人は、異口同音に、反対した。

毒杯

藤原不死人は、前々から、まず興世王を手なずけ、玄明や、そのほか、目ぼしい諸将を、悉く、自分の説く所に、抱きこんでいた。

要するに、不死人の使命は、将門を立てて、天下の大乱に、突入させることにある。

その混乱に乗じて、彼がつねに気脈を通じている藤原純友が、海上から摂津に上陸しようという計画である。