輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(五)金の鯉(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 136,062 字 · 276 頁

青空文庫

七

両国橋の本所寄りの方にも、これは直径五寸もあろうと思われる大銭形が一つ。もう疑いも何にもないような気になって、ひた走りに広小路へ、――ここへ来ると、さすがに躊躇います。

巴屋の店の方へ行く順路は、柳橋を右に見て、横山町を真っ直ぐに大伝馬町から本町へ出るのですが、その辺の横町、路地、大通りには、銭形の栞などは一つもありません。

念のため、引返して薬研堀へ行くと、元柳橋の欄干に一つ、これは小さいが橋が新しいのでくっきり目に付きます。

「あったあった」

ガラッ八は鬼の首でも取ったように飛び上がります。

そこから湊橋まで、辿り着くのに小半刻かかりましたが、結局、銭形栞を辿って、南新堀の廻船間屋浪花屋の前に立っていたのでした。

そこには、表に積んだ天水桶に、消炭ながら黒々と銭形が一つ描いてあったのです。

七

浪花屋へ入って、主人に逢いたいが――と丁寧に言うと小僧はおよそ腑に落ちない顔をして、

「先刻、三輪の万七親分が来て誘拐の疑いがあるとかおっしゃって、旦那に縄を打って伴れて行きましたよ、――番頭さんも三人縛られましたが、どんな御用でしょう」

そんな事を言っております。