Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Read 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) by 野村 胡堂 (のむらこどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 156,866 characters · 318 screens
大真面目の涙の出るほど真剣な話さ。ね、八、江戸中で一番儲かる仕事は一体なんだろう。――相談に乗ってくれ」
そう言ううちにも、平次は引っ切りなしに盃をあけました。見る見る膳の上に林立する徳利の数、ガラッ八の八五郎は薄寒い心持でそれを眺めております。
「儲かる事なんか、あっしがそんな事を知っているわけがないじゃありませんか」
「なるほどね。知っていりゃ、自分で儲けて、この俺に達引いてくれるか。――有難いね、八、手前の気っぷに惚れたよ」
「…………」
ガラッ八は閉口してぼんのくぼを撫でました。
「――もっとも、手前の気っぷに惚れたのは俺ばかりじゃねえ。横町の煮売屋のお勘ん子がそう言ったぜ。――お願いだから親分さん、八さんに添わして下さいっ――てよ」
「親分」
「悪くない娘だぜ。少し、唐臼を踏むが、大したきりょうさ。どっちを見ているか、ちょっと見当の付かない眼玉の配りが気に入ったよ。それに、あの娘はときどき垂れ流すんだってね、とんだ洒落た隠し芸じゃないか」
「止して下さいよ、親分」
「首でも縊ると気の毒だから、なんとか恰好をつけておやりよ、畜生奴」
「親分」
ガラッ八はこんなに驚いたことはありません。